間取りで失敗しがちな導線について

生活導線を考えた間取りにしよう

注文住宅の間取りを考える上で、生活導線を考慮することは大切です。たとえ内装のデザインが気に入っても、自分たちが毎日暮らしていく中で何か不便があれば、暮らしやすい良い家とは言えません。その中でも生活導線、特に家事導線とそれに交わる導線に関しては最も気を付けなければなりません。

家事導線はよく聞く言葉です。例えば毎朝洗濯して洗濯物を干し、掃除をしたり買い物に行ったりして、帰って来たら食材を冷蔵庫に入れ、料理をして配膳をするという一連の動作の中に、無駄な動きがあればあるほど、不便に感じるものです。生活導線を考えるということは、よりスムーズに無駄のない動きで、家族それぞれの生活リズムに合わせて間取りを考えるということです。

家族の導線を考えた間取りとは

生活導線は、家族一人一人のことを考える必要があります。それは個別の導線だけでなく、家族全体の導線も考慮します。例えば朝、家事をする母親が朝食を作ったり洗濯をするために、キッチンと洗面所を往復するでしょう。その中で父親が起きてきて、顔を洗ったりトイレに行ったりします。またその中で、子どもが起きてきて顔を洗ったり髪をセットしたりします。すでに洗面所が混雑している様子が想像できるでしょう。家を出る時間や起きる時間が同じになってしまう家庭の場合、1階と2階にトイレと洗面所を作ったり、洗濯スペースを2階にしたりすることで、混雑が緩和され、暮らしやすい家になります。皆の導線を、間取りの中で線を引いてみて、ぶつかったりたくさん交わったりしている部分を見直すと良いでしょう。